※本ページは、2013年11月現在の情報です。

山田の味、豆すっとぎ

　豆すっとぎは、青豆と米粉を使った山田町の荒川地区に伝わるお菓子です。今では日常的に作られていますが、昔は秋の収穫のあとや、山の神様のお祭りで感謝の意味を込めて作られていました。

　青豆の鮮やかなうぐいす色を出すために銅鍋で豆を茹で、素材の甘さが活きるように最低限の砂糖のみが加えられています。粘りのある地元の青豆を使い、よく摺りつぶして練りながら丸めることで、しっとりした食感に仕上がっています。

豆すっとぎの「食の匠」、斎藤みつ子さん

　他の地域では「豆しとぎ」とも言われますが、食の匠として、山田町で親しまれた「豆すっとぎ」の呼び名で地元の味を伝えていきます。「町を離れた人にも食べてもらい、故郷を懐かしんでほしい。」と、保存の効かなかった豆すっとぎを冷凍できるように開発しました。

　台風で倒れた青豆が元気になった様子を見て、我が子のことのように喜ぶみつ子さん。地元の文化や人を想いながら豆すっとぎを作る姿は、山田町のお母さんのようです。